カオスの箱から

私は整理の付かない混沌とした箱を2つ持っている。一つはボタンの箱、もう一つはビーズの箱。どちらも長年買い集めた材料が入っている。

時に古着のボタンや金具の取れた古いアクセサリーも私の眼に適う物はとりあえず箱に入れる。骨董市で仕入れた台湾の宝石もそこに加わり、静かに再生の時を待つ。箱の中はさしずめ玉石混交、カオスの世界。

アクセサリーを作るときはこのカオスの箱からパーツを拾い出し、それほど悩むことなく制作していく。悩まなくて良い理由は簡単。気に入った物だけ収集しているのでどう組み合わせてもなんとなく形になるというわけだ。カオスと言っても、そこは私だけの秩序があるのかも知れない。

ちょっと不思議感漂う私のアクセサリーは今日もこの箱から生まれる。

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