ただ今冬季休業中につき和ばさみ(にぎりはさみ)について私の思う所を少しおはなしいたします。
お裁縫は遊びのようなもので物心ついた頃からいつもちくちく何かを作っていました。母の裁縫箱には使い込まれた黒いにぎりはさみが入っていてこっそり使っていました。
幼心にもこの道具は機能だけではなく何か独特の美しさがあるなと感じていて、その後自分で道具を買えるようになってからもこのようなにぎりはさみを選んで購入してきました。
あれから○十年。裁縫好きが高じてお店を始める事となりにぎりはさみについて改めて調べてみたのですが、この小さな道具、意外とすごい歴史がありまして。。。
ローマをルーツとするX型のはさみよりも時代は古く紀元前1000年、古代ギリシャの時代から使われているのです。下の写真は大英博物館で見つけたもの(このいきさつについては2019年10月21日のイギリス編でも紹介いたしました)。
日本では6世紀古墳時代に大陸から伝来、国内で現存する最も古いこの形のはさみは鎌倉の鶴が岡八幡宮、北条政子の化粧道具の中に観ることができます。
その後ローマの支配拡大とともに大陸でのにぎりはさみはほぼ姿を消し、ここ東の果ての国にこの小さな道具は残ったのです。
この話の続きは次回 和ばさみのはなし その二 へつづく
「私もこんなの作っているのよ」と言ってお手製の布バッグや見事な刺繍のポーチをそっと見せて下さるお客様が時々います。子育ての傍らや一段落された方など様々ですが、特技を活かしていつかは自分のお店をやってみたいと考えている人は案外多いですね。
昨年は思うように事が進まなかった一年でしたが、こんな時はもしかすると何か新しい事を始めるチャンスかもしれません。新型コロナが終息し再び街に人があふれる様になった時はどんな世界が始まるのかなと想像すると少し明るい気持ちになります。
今年はそんな年になると良いですね。
きんちゃく 2400円、 針山 700円
定規 200円、 にぎりはさみ(美鈴、江戸菊) 1850円
本年度の営業は3月中旬からを予定しております。
お店を始めて早4年。軽井沢という土地柄か近くに人気のレストランがある所為なのか、たまたま通りがかってこの店に入ってみたと言う方が多い中であえてうちのようなレアな店を目的地に定めて来られるお客様もいらっしゃいます。
入店されるなり「やっと来れたわー」の一言。そうですよね、営業日は土、日のみ。オープンは8時30分と雑貨屋としてはあり得ない早朝からの営業でクローズは3時。長い渋滞の末にやっと軽井沢にたどり着いたお客様にとって3時の閉店は厳しいですよね。
ただ、困難であればある程、必死に来ようと努力されているそんな方に伺ってみると次から次へと出るわ出るわ私の知らないお店の名前が。森の隠れ家レストランや土地勘がないとたどり着けない様なレアなピザ屋などなど、さしずめトレジャーハンターの様な人達。ホント、有難いです。
本年はコロナ禍の中お越しくださいましたお客様には大変感謝申し上げます。
本年は12月26日(日)までの営業。
1月~3月中旬までは冬季休業となります。
来年も皆様のご来店を心よりお待ちしております。
炎を見ていると人々は太古の昔から火とともに暮らしてきたのだ、という事が頷ける。メラメラとゆらめく炎は部屋だけでなく心も暖めてくれる。
思えばかれこれ30年近く薪ストーブとともに暮らしてきた。室内での冬の思い出のほとんどが燃え盛る炎とともにあった様な気がする。
着火剤の上に小枝を重ねライターで火を付ける。小さな火種を大きな炎にするには火を熟知したものでなくてはわからない手順が必要。何段階かのプロセスを経たうえで、とうとうと燃え盛る炎の塊を安定した炎にするために空気の流入を調整する。炎は時間をかけてゆっくりと妖艶な精霊と化し時として神のような姿を見せる。
そろそろ冬将軍の到来、軽井沢の冬は来年の4月まで長い。でもこの薪ストーブは長い冬も怖くないと思わせてくれる。
すっかり葉も落ちて姿を変えた追分の森。枝だけになって見通しが良くなった小道の奥に夏場には見えなかった遠くの建物や落葉掃きをしている人の姿が見えてきます。
足を踏み出す毎にサクッ、サクッとこの季節ならではの独特の音は軽井沢に多く見られるからまつの落葉の音。
少し油分を含んだからまつの葉は朝露に濡れていても「濡れ落ち葉」などと言う言葉とは無縁で靴の裏に貼り付いてくることはありません。ふかふかのビロードの絨毯の上を歩いている様な不思議な感触と抗菌作用のある独特の香り。
小鳥のさえずりも消えた晩秋の森にそれはただひたすらにサクッ、サクッと葉を踏む足音だけが響き渡るのです。
どこよりも早い紅葉が見られる軽井沢。そろそろ見頃もすぎましたけれど、さあこれからがいよいよクリスマスシーズン!
今年は手作りの雪のオーナメントを店内一杯にお手頃価格にて取り揃えております。数年前から集めているビーズバッグのコレクションやちょっと古めかしいアクセサリーも充実してきました。
時折お客様が棚のビーズバッグを手に取りながら「私もこういう物を持っていたのよね。全部処分してしまったけれど…。」 そんなつぶやきが聞こえてきます。ちょっと断捨離し過ぎましたかね。
空っぽになった引き出しにまた新しい思い出を詰め込んでください。
いつの間にか秋も深まりこの時期ならではの食材が出始めました。中でも地元産のくるみを使ったスイーツは私の大好物。くるみにはオメガ3や抗酸化物質が多く含まれているらしく、美容や健康、認知症にも聞くとか・・・。
私の場合はそれだけではなく製作に絶対欠かせない材料なのです。
なつめクラフトのオープン当時からの定番商品になっているくるみの殻を使った様々なアクセサリーや針山等。
これから年末にかけて直売所やマルシェに行って美しい殻を探す日々が始まります。長野県は日本一のくるみの産地。
くるみの実は雄花先熟品種と雌花先熟品種があり、それぞれ実の形が違うのです。
左の尖っている方が雄花、右の丸い方は雌花です。私が探すのは真ん丸の雌花の方。白くふっくらした殻を探して直売所で念入りに品定めしている私の姿は周囲から見るといささか異様に映るかもしれません。
今年のくるみの「殻」の出来はいかがなものでしょうね。
日々の製作の合間をぬって自宅周辺を散歩するのが日課となっています。気持ちの良いお天気の日に散歩コースの一つである「笑い坂」を御代田町方面から登って来て軽井沢町に入ったとたん、にわかに雲行きが怪しくなり小雨が降ってくることがあります。昔の人はこんな風に気候が変わる場所を集落の境界に定めたんだなあ等と思いながら帰宅します。
御影用水路
軽井沢という所は曇りや霧の日がとても多いのです。そしてそれが魅力の一つでもあるのですが。そんな我が家に一枚の絵が届きました。辻井英里さんの青い空を描いた20㎝程度の小さなアクリル画。先日娘と行ったセゾン現代美術館のミュージアムショップで見つけた小さな絵。印象的な青空に惹かれ思わず購入してしまいました。
と言うわけで我が家のダイニングには毎日とびっきりの青空が望める小窓が出来たのです。
軽井沢でお店を始めて9月で4年の月日が経ちました。こちらに移り住んで感じたことの一つが、群馬県からのお客様が多いことです。お隣の県という事もあり軽井沢にちょっとしたお買い物感覚で来られる方が多いように思います。逆に私は休日に群馬方面へドライブに行くことが多くなりました。
今週は根曲り竹のそばざるを買いに上野村へ(そばざるは根曲り竹が一番ですね)。
そしてそのついでに少し足を延ばしてお隣り南牧村の最奥の集落、馬坂地区を訪ねました。ここは手積みの石垣が大変美しい山間の集落で100年前にタイムスリップした様な実に素朴で美しい景観を見ることが出来ます。
日本で最も高齢化が進んでいると言われている南牧村。この景色がいつまで保たれるのだろうか等と思いをはせながらしばらく南牧村をドライブしさらに山奥へ進むと南牧村の名瀑、線が滝。
35mの落差のある滝口から滝つぼに向かって白い一すじの線を描く様に落下する滝は観た者を虜にする美しさです。しばし時間を忘れ深山の景色と迫力のある滝の音に浸ってしまいました。その後駐車場へ戻ると川沿いの土手に一輪の彼岸花が、、、ひっそりと咲いておりました。
前回のミケちゃんの続きの話です。ミケちゃんの写真を掲載した先月末頃からちょっとした異変がありまして、、、。
毎日のように来ていたリスが餌台に来なくなったのです。夏場はリスが来る頻度は減るのですが全く姿を見せないのはおかしい。まさかミケちゃんが??
そういえばたまに庭先で無残に内臓を引き出されたネズミやモグラの死体があったことを思い出し、かわいい顔をして意外にやるじゃないの、とミケちゃんへの疑いが沸いてきます。
9月に入り朝夕秋風を感じる今日この頃ですね。前回ご紹介した猫用チョーカーが意外に好評でしたので今度は秋冬用のマフラーを作ってみました。ネコちゃん、ワンちゃんのオシャレに一役買えることを願って、、、
ウール手編み 首回りサイズ 20㎝~22㎝用 ¥1200~
大きめのサイズもただいま製作中です。
軽井沢追分にあるHandmade Work Shop Natsume Craftです