夫はかなりの車好きだ。パソコンで仕事をしていると思いきや、覗くと車のサイトを見ているなんて事もしばしば、ほぼ病気。
なぜかこの一番暑い時に名古屋にいる。エアコンの効いた所という理由で豊田産業技術記念館に逃げ込んだが、入ってみるとそこはトヨタ好きの人は一度は行かなくてはならない聖地みたいな所だった。
大変よく出来た博物館で社員の説明が実に丁寧だ。繊維機械から始まり日本に初めて自家用車を普及させたトヨタの歴史が一挙に見られる。車と言うよりも、ものづくりに対する日本人の魂みたいのを感じる場所。
展示館の最後のブース自動車館に来た。ズラーっと車が並んでいる。1936年のA A型乗用車から懐かしい名車の数々。疲れていた足取りが急に軽くなり、とある車の前で夫の足が止まる。カローラ「おやじの車だ」。
夫の車キチガイのキッカケを作った亡きおじいちゃんの2台目の車らしい。「なかなかオシャレじゃん」。こちらが3代目のコロナ
と言いながら何かを探している。「一台目のパブリカがない。メチャクチャ力のない車だったけど‥」と何やら車と思い出が重なっている様子。
昭和30年代に自家用車なんて持っている人はウチの界隈では花岡(洋品店の社長)さん位だった当時を振り返る私。
なるほどね。スラーと背の高いどこかカッコ良かったおじいちゃんは、相当な車道楽であった事だけは、はっきりした。